樋口 幸男
公共協働・地域実装ディレクター
市民×行政協働、地域プロジェクト設計、関係人口形成、災害時の市民協力など、地域で協働が生まれ続ける仕組みの設計と実装に取り組んできた実務家です。
公共施設の指定管理、地域ブランディング、地域発信メディアの構築など、多様なアプローチを通じて地域協働の基盤づくりを行い、そこで得られた実践知を整理・構造化し、教育や研究への展開を進めています。
富山県滑川市を拠点に、行政・市民・企業・NPO・外部人材が関わる複数の協働プロジェクトを伴走型でディレクション。
年間来館者数1万人規模の公共施設を、年間50回以上・延べ20万人が集う地域イベント拠点へと再設計し、市民と行政が日常的に交わる協働の場として機能転換を行ってきました。
また、能登半島地震支援では、滑川市の公共施設を災害時後方支援拠点として運営し、延べ500人以上のボランティアを統括。発災後半年間で約3万食の炊き出し支援を実施するなど、平時の協働基盤が災害時に機能する仕組みづくりにも取り組んでいます。
これまでに100件を超える市民主体の地域プロジェクトに伴走し、企画立案、制度設計、体制構築、行政調整、現場運営までを一貫して支援。
「地域課題を解決したい」「挑戦してみたい」という市民の思いを、実装可能なプロジェクトへとつなぐ中間支援の役割を担ってきました。
昨今は、これらの協働実践を発展させ、滑川市を舞台に外部人材と地域産業・公共分野を持続的に結びつける
「関係人口×産業学習による第二の県民育成モデル」の構築に取り組んでいます。
フィールドワーク、地域課題解決型授業(PBL)、協働プロジェクト実習、インターンシップなどを組み合わせ、小規模自治体そのものを学習環境として活用する「地域まるごと学びの場」構想を推進しています。
現在は、実務の現場で培った知見をもとに、協働プロセス設計、中間支援、関係人口形成、災害時市民協力、地域教育デザインといったテーマを軸に、講演・研修・授業等への展開を行いながら、実践と学びが循環する地域モデルの体系化を進めています。
行政・市民・企業・外部人材をつなぐ地域実装コーディネーターとして、複数の市民主体プロジェクトを束ね、課題解決と人材育成が同時に進む、地域そのものが学び続ける環境づくりに取り組んでいます。
■ 専門領域
- 市民×行政協働・中間支援のデザイン
- 地域プロジェクト設計・伴走型ディレクション
- 関係人口形成と地域参加の仕組みづくり
- 災害時の市民協力・ボランティアマネジメント
- 小規模自治体を学びの場へ転換する教育デザイン